オリエンテーション

4月22日。私たちは新年度のオリエンテーションで、千葉県の牛込海岸(潮干狩り)とマザー牧場に行ってきました。今回のオリエンテーションでは、3つの目的(①団体行動を通じて社会性・公共心・責任感を養うと共に、高校生活の楽しい思い出を作る。②生徒相互および生徒と教師の交流を通し、人間関係を深め信頼関係の構築を図る。③自然の中での見学や体験を通して、興味・関心を高め、理解と知識を深める。)を達成できたオリエンテーションだったと思います。

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この日は折しも「Earth Day(地球の日)」で地球環境について考える日として提案された記念日でした。ほんの数日前、4月14日21時26分、そして4月16日1時25分に熊本県熊本地方を震央とする最大震度7を観測した熊本地震が発生しました。バスに乗って始めに鈴木先生から、「14日からの一連の地震で多くの方が亡くなられ、未だに行方不明になっておられる方もいらっしゃいます。私たちは今日、幸いにもこうしてオリエンテーションに出かけますが、今この瞬間も熊本で被災され、大変な状況に置かれている方々がいるということを心の隅に留めながら、自然や地球を感じ、考える機会にしましょう」という話がありました。このあと海で潮干狩りをして、牧場で動物と触れ合うオリエンテーションの中で、生徒たちは初めての体験をしながら、自然環境を考える一日となりました。

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「毎日毎日、大勢の人々が貝を獲っても獲ってもなくならない。なんであんなにたくさんのアサリが獲れるんだろう…」と疑問を抱いたことはありませんか? それは、潮干狩りのために漁協(漁師さん)が養貝場という貝の養殖場で育てたアサリを撒いてくれているからです。その量は、1回に約1トン!と言われているそうですが、それが数日であっと言う間になくなるのです。少なくなったら補充、また少なくなったら補充の繰り返し。なので、潮干狩りに行ったら、誰もが大漁になるわけです。掘れば出てくるアサリやハマグリ。まるで宝物探しをしているかのように夢中になってしまう潮干狩りです。初めて潮干狩りをする者の中にも、学院長のようにハマグリを大量にゲット!しちゃう人もいれば、掘っても掘っても貝殻ばかりという生徒もいました。生徒の感想の中にもありましたが、やはり「運」なのでしょうか。「運」がよければ、宝物も見つけられるし、宝くじも当たるし、貝も大漁ゲット!「運」が悪ければ、その逆。でも、「運」はいつも平等。人が生きている間に「運」は平等にやってくると私は信じてます(o^―^o)ニコ 今回ハマグリを大量にゲットした鈴木先生は、次はきっと「運」に見離されるでしょう。(笑)

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沢山獲った人もそうでなかった人も、海水を持ち帰り、家で砂抜きをして、それぞれの家庭でアサリを美味しく食べたというお話を聞きました。お味噌汁、酒蒸し、バター炒め、パスタ、etc。参加した生徒や先生、そして今回は卒業生も参加しましたが、その家族が一家団欒でアサリメニューを食べている姿が目に浮かび、心がポカポカと温かくなるのを感じます。

学院 オリエンテーション(総合学習)修正

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さて、マザー牧場では班に分かれてバーベキューをしました。生徒の感想に4人が限度では…との記述がありましたが、マザー牧場のテーブルは6人用でした。確かに狭かったし、鉄板も小さかったですね。しかしながら、潮干狩りでお腹を空かせていた子羊たちは、食欲旺盛で、御飯のおかわりがすごかった印象でした。男女混合、生徒も教師も混合の班でしたが、どのテーブルも楽しそうにお肉や野菜を焼き、笑顔で食事をしていました。その顔々からは幸福感が垣間見え、我が校の生徒・教師すべての人となりの良さがにじみ出ているかのようでした。

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食事の後は、自由行動でした。事前に配布されていたマザー牧場のパンフレットで見たいイベント・体験したいイベントを決めていた人達は、迷うことなく目的地に向かいます。何はともあれ、天気に恵まれたことが一番のプレゼントであり、何を見なくても、何を体験しなくても、ただ牧場の空気を吸い、牧場の草原に寝転がるだけでも十分なくらいでした。

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「子豚のレース」「アヒルの大行進」「牧羊犬と牧場の仲間たち」を見学したり、「miniレアチーズケーキ作り」を体験したり、ソフトクリームを食べたり、シャボン玉をしたり、昼寝したり…。中には、マザー牧場の外れの「佛母寺(ぶつもじ)」に行った生徒たちもいました。佛母寺には、家畜の供養碑やペットの永代供養があり、バーベキューをした後の生徒は家畜の供養碑を見て、心中複雑な思いだったと帰りのバスで感想を述べていました。

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「マザー牧場」は、産経新聞や東京タワーなどを創業した前田久吉さんが作りました。大阪の郊外にあった前田さんの生家は貧しい農家で、お母さんはいつも口ぐせのように「家にも牛が一頭いたら、暮らしもずっと楽になるけど・・・」と言っていたそうです。このことが心の奥深く残っていた前田さんは、これからの日本にとって畜産振興が必要であることも考えあわせ、今は亡きお母さんに捧げる牧場という気持ちをこめて『マザー牧場』と名付けたそうです。株式会社房総牧場として会社設立したのが、1962年。会社名を「株式会社マザー牧場」と変更したのが1980年と言いますから、マザー牧場も36年になるのですね。この豊かな自然と動物との触れ合いを多くの人に体験してほしいと思います。今回、初めてマザー牧場に行ったという生徒や先生たちも、また違った季節に訪れてほしいと思います。

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今回のオリエンテーションでは、第1回プラドアカデミー高等学院フォトコンテストで優秀賞を受賞した卒業生が写真を撮ってくれました。いつも笑顔で「さあ、今日一番の笑顔で!」とカメラを向けて集合写真を撮ってくれたIくん、ありがとうございました。また、卒業してもなお、プラドアカデミー高等学院のホームページやブログを愛読してくれている卒業生の参加もとても嬉しく、これからも縦・横・斜め(?)の繋がりを大切にしていくプラドアカデミー高等学院でありたいと感じたオリエンテーションでした。参加してくださった先生方もありがとうございました。

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今回お世話になった方

旅行会社
名鉄観光株式会社
〒104-0031 東京都中央区京橋2-7-14 ビュレックス京橋5F
TEL:03-3535-3290

バス会社
TCB観光株式会社
〒328-0133 栃木県栃木市大森町445-6
TEL:0282-31-3821

牛込漁業協同組合
〒292-0001 千葉県木更津市牛込752
TEL:0438-41-1341

マザー牧場
〒299-1601 千葉県富津市田倉940-3
TEL:0439-37-3211

生徒の感想

H.Oさん
今回のオリエンテーションは、前日の悪天候が嘘のように回復し、むしろ暑いくらいでしたが、楽しく過ごすことが出来ました。
午前中の潮干狩りでは、色々な場所を掘りました。途中で近くで潮干狩りをしていたおばさんに、「こういう風に掘った方がいいよ」と実演しながらご指導していただきましたが、私はあまり貝が取れませんでした。現場のスタッフのおじさんにも「全然取れてないね」と笑いながら言われ、しまいには「貝に見離されたんだね」とも言われてしまいました。その日の私は、とても運が悪かったのだと思います。貝をあまり取れなかったことは残念でしたが、わざわざ掘り方を教えてくれたおばさんと、慰め(?)の言葉をくださったスタッフのおじさんのような、人の優しさ、温かさに触れることができて良かったなと思います。取った貝は、家で味噌汁の具にして、おいしくいただきました。
午後のマザー牧場は、一度行ったことがあるので、「久しぶりだな」と思ったくらいで、感動や驚きはあまりなかったような気がします。ですが、お昼ご飯はおいしかったし、ソフトクリームも途中で溶けてきて大変だったけれど、おいしかったです。以前来た時には見ることができなかった子豚のレースも見ることができましたし、野原でしゃぼん玉という、高校生らしからぬメルヘンな体験もできて、癒されました。都会ではなかなか味わえない自然ののどかさや、匂いを存分に堪能することができ、非常に充実した時間を過ごせたように思います。
疲れはしましたが、このような充実した時間を過ごせたのは、鈴木先生を始め、オリエンテーションのために尽力してくださった関係者の皆様のおかげです。この場をお借りして、感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

T.Sくん
オリエンテーションには、先生方やOBの方々も参加したこともあってか、自分の予想を超える参加者の数で、当日の朝、少々驚いた。またバスも新しく綺麗な車両で大変快適であった。
私自身、潮干狩りは初めての体験だった。そのため、どの程度濡れるのかなどがわからない状況で準備をした。結果的に着替えは必須のアイテムだとわかった。事前に話で聞いていたように、お尻が濡れた。
当初、全く貝を捕らえることができなかった。しかし、場所を少しずつ移動していくと、大量に貝の居るポイントを発見し、私はその周辺で大量の貝を捕獲することができた。捕った貝は保冷バッグに入れて持ち帰り、自宅で塩水を作って、一晩砂抜き(塩抜き)を行った。そして、その貝をベースに母にパスタを作ってもらった。一晩寝かせた甲斐あってか、砂が残っているものは極僅かだった。
マザー牧場も私は初めて行くスポットだった。昼食のバーベキューだが、正直テーブルと焼くスペースが狭い印象を受けた。恐らく四人位が限度の設計になっているはずだ。とは言え、用意されていたタレやマザー牧場オリジナルの牛乳は美味しかったので満足だ。
私がマザー牧場で楽しみにしていたイベントの一つが「アヒルの大行進」である。雛の段階からマザー牧場で育てられたアヒルたちは、エサやりの際にベルを鳴らすなどの躾がされていて、職員がベルを鳴らすと自然と集まってくる。これを利用した行進のパフォーマンスは素晴らしかった。
この他にも、マザー牧場の奥の方には羊舎があり、大量の羊を見ることができた。子羊はとても可愛かった。また、ふれあい広場にはマーラというアルゼンチン固有種のテンジクネズミ科の動物がいた。国内でマーラに触れられる施設はあまり無いのではないだろうか。マザー牧場奥の佛母寺にも訪れたが、他の客は全く見かけなかった。

S.Fくん
僕は今回初めて一日使ってのオリエンテーションに参加したのですが、プランがとても充実していて、すごく楽しめました。また、普段あまり体育や総合学習に来ない子も来てくれたので、色んな人と話せて新鮮でした。
移動のバスの中では、先生の情報を当てるマルバツゲームやビンゴなど、様々な遊びを用意していただいたので、まったく飽きることはありませんでした。途中で寄った海ほたるは、海一面が見渡せて、天気もすごく良かったので、気持ちよかったです。
潮干狩りは初めての経験で、思ったより多くは獲れませんでしたが、それでも家族三人分の味噌汁の具材には十分な量でした。身が大きく、食感もしっかりしていて、とても美味しかったです。
続いて行ったマザー牧場は、普通の動物園ではあまり見ることの出来ない牛や羊、アルパカ、豚、アヒルといった珍しい動物がいました。どれも可愛く、とても癒されました。また、ドームで行われたショーでは、犬がそれぞれの動物を導いて入退場をスムーズにしていたのには、驚きました。息の合ったパフォーマンスは圧巻でした。ショーの合間は、丘に寝そべったり、ソフトクリームを食べている時間ものどかで良かったです。
引率して下さった先生方、ありがとうございました。

E.Uさん
今回、初めてのオリエンテーションの参加でしたが、とても楽しむことができました。今までに経験したことのない、予定のつまった日程で新鮮でした。
行きのバス内では、予想を裏切るレクの多さに驚きました。初っ端から疲れるような気がしましたが、全然疲れることもなく、途中の休憩所である海ほたるの景色を楽しむことができました。
潮干狩りは、最初まったく乗り気ではなく、「1.5キロも持ち帰れるか!」と思っていましたが、実際軽かったです。食べたことのなかったハマグリも大収穫でき、砂で靴の中が惨状になるのにも慣れ、また一心不乱にハマグリを掘り返す中で、普段会話のない人達で集まり、潮干狩りの楽しさを体験することができました。もって帰った貝の中にカニとヤドカリがいたのはショックでした。潮吹きする貝は、見ていて面白かったです。
マザー牧場に行くのも初めてで、まさか牧場のふれあい広場にリクガメがいるとは思いませんでした。色々な場所をめぐる中で、色々な人と偶然会っては、いつのまにか別れるを繰り返し、特定の人とだけ集まっていた私には、新鮮な自由行動でした。この人は一体誰だろうと思いつつも聞けず、ずっと一緒に話したり、ところどころでよく会う人がいたり、シャボン玉作製機を振り回しているのを見たり、草原で寝たり、普段では考えられないような面白い体験を沢山しました。最初で最後のオリエンテーションなのが残念ですが、有意義な一日でした。

甲谷先生
何年ぶりなのか思い出すことも困難なほどの潮干狩りに興じることができ、同じく、学生時代以来のマザー牧場の再訪が実現できたことは、個人的に感無量でした。
この貴重な機会をみなさんと過ごすことができ、一層心に残ります。バスレクのおかげも大いにありますが、生徒と生徒、生徒と先生の距離は確実に縮まりました。親しみが増すと、教室に向かう足どりも軽くなります。オリエンテーション後の教室の雰囲気がやや変化したと感じます。
ソフトクリームが美味しかったこと、疲れて当日は早く寝たことなど共感する話がたくさんできるようになりましたね。

原谷先生
子供の頃、遠足は面倒くさいものだった。嫌いというほどではないけれど、好きでもなかった。なぜか大人になってからの遠足は楽しい。
数日前からワクワクという感じ。
今回は初めての潮干狩りとマザー牧場の見学。思ったより貝は楽に取れた。獲物を自力で取るというのは、原始的な喜びがある。保冷剤の準備もバッチリ。あとで美味しくいただきました。
マザー牧場でのバーベキューは、班に分かれての共同作業。個性も現れます。好きなものだけ食べる者、他人への気配りをする者、一人で後片付けする者。
牧場に暮らす動物たちが愛しい。先ほど食べてしまった罪悪感はあまりない。この世に生まれて共に暮らす仲間なんだと思った。
動物だけでなく、植物も可愛い。よくぞここに生えていてくれた、とうれしくなる。歳ををとると、生き物に対する考え方が変わってくる。自分自身に対する見方も変わってくる。
行き帰りのバスの中でのレクリエーションも楽しかった。
昔は苦手だったのに。
大人になってからの遠足はとても楽しい。
次回もぜひ参加したい。

 

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