茶道体験

7月7日(火)、七夕の日。
私たちは、雪後軒にて茶道の体験をしてきました。
雪後軒は、新宿区戸山にある表千家茶の湯稽古場です。「雪後軒」の軒主の渡辺宗牛先生は、早稲田大学に入学して山岳部に入部されましたが挫折し、茶道研究会に入会したのが茶の湯との初めての出会いとのことでした。先生には、茶室の説明、招待状を出すことから始まり御礼状を出すことで終わる正式な茶会の流れ、茶の湯の歴史、衣食住の各分野に残る茶の湯の影響など、様々な話を分かりやすくお話していただきました。また、娘時代にお茶を習っていて、何十年ぶりに再開されたという方や茶道を始めて半年という青年の先生のお弟子さん方にも最後にお話を聞くことができました。
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さて、「雪後軒」は、都立戸山公園の近くで新宿区でも比較的緑多き場所に位置していますが、隣接する国立国際医療研究センターをはじめ、都心を感じさせる建物の中で、そこだけは静かに心落ち着かせて時を過ごせる場所でもありました。そこで私たちを迎えてくださったのは、袴姿が凛々しく清々しい若き青年でした。門を潜り、草木を愛でながら石畳を歩き、玄関の引き戸を開け、2階に上がったら、靴下を新しいものに履き替えて1階の7畳座敷の茶室に入りました。生徒たちはみな一様に緊張した面持ちで正座をしていました。茶室には灯りはなく、その薄暗さが生徒たちの緊張を倍増させているかのように思えます。

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「茶道体験」では、実際に自分で抹茶を点てていただきます。
「茶道」は、相手を思いやる気持ちが大切だと渡辺先生がおっしゃっていましたが、礼儀作法や物の形などには、すべてに理由があるようです。
茶道の必需品に「懐紙」と言うものがあります。楊枝入れにしたり、お菓子を置いたり、またハンカチやティッシュ代わりに使ったりするもので、懐(ふところ)に入れておく紙で懐紙(かいし)と呼ばれているそうです。
私たちもまず最初に懐紙を配られ、その上に季節の和菓子をのせて美味しくいただきました。
お菓子は、お抹茶を美味しく飲むために先に頂くのが基本とのこと。
そして、お弟子さんたちがお茶碗、お抹茶、お湯、茶筅とお運びくださり、自分で抹茶を点てていただきました。
「どのくらい茶筅でかき混ぜればいいんだろう・・・」
「泡立たないけど・・・」
「かき混ぜすぎかなぁ・・・」
「このくらいでやめても大丈夫かなぁ・・・」
とみな内心思いながらも口には出さず、静かに抹茶を点てることに集中していました。

それぞれ、自分が点てた抹茶をいただいたあと、「お点前(お茶を点てること)」を披露していただき、生徒の一人が代表でいただきました。
自分が点てたお茶とは、喉越しがまったく違っていたとの感想でした。
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「茶道」と言うと、敷居が高いイメージでなかなか足を踏み入れようという気持ちになれない人が多い中ですが、日本の伝統的文化の1つであり、抹茶を飲み楽しむことだけでなく、それに様々な文化が加わり総合芸術として発展してきた「茶道」を身を持って体験できたことは、生徒たちにとって素晴らしい経験となったことと思います。

 

今回お世話になった方

表千家茶道教室 雪後軒
軒主(表千家茶道講師) 渡辺 宗牛
http://setugoken.tokyo/#id10
〒162-0052
東京都新宿区戸山1丁目5 戸山1-5-11
TEL : 070-6634-3054

生徒の感想

M.Sさん
私は中学2年生の時に、少し茶道を習ったことがありました。その時はあまりおもしろさを感じられなくて、なんとなく動作を真似しているだけでした。しかし、今回の体験をして、茶道の楽しさを理解できた気がします。茶室は、ただ畳が敷いてあるだけだと思っていましたが、掛け軸やお花など工夫するところがたくさんあることが素晴らしいと思いました。色々な方面の技術が1つの部屋に収まっている茶室は、本当に興味深かったです。昔、習ったときに、動作の前後には礼をしていて、なぜたくさん礼をするのだろうと思っていましたが、相手を尊ぶことは大切だと今日、雪後軒の方のお話を聞いて、改めて思いました。今日の体験を通して、1つの物事からたくさんのことを学びとることや相手を思いやることは、毎日の生活を潤してくれることに気付きました。これからの生活でも謙虚な姿勢を保っていきたいです。今日は本当に良い体験をすることができました。

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