第27回『スランプとの向き合い方(スランプ時の心構え)』

時が経つのは早いもので、今年も残すところ、あと約1か月となりました。受験生の皆さんにとっては、追い込みの時期ですので、毎日、夜遅くまで勉強をし、睡眠不足になりがちな頃ではないでしょうか。

ひと昔前は、4時間睡眠なら合格できるが、5時間も眠っているようでは合格することは難しいなどといったことを表す「四当五落」なんていう言葉もありましたが、今やそれは時代錯誤の言葉です。現代は、睡眠の重要性が改めて見直されています。ある調査によると、平均4時間睡眠の日が4~5日続くと、認知能力が低下するとのこと。つまり、頭がしっかりと働かないということです。そんな状態で、いくら勉強をしても身につかないのは当然です。睡眠は、体や精神の疲れを癒すだけではなく、頭に入れた(勉強した)情報を整理するという意味でも、とても大切なものなのです。とはいえ、現実的には、十分な睡眠時間を確保することが難しい状況の人もいるでしょうが、無理をしない程度に頑張ってもらえたらと思います。

さて、今回のテーマでもある「スランプ」ですが、皆さんの学習状況はいかがでしょうか。「スランプ」とは、努力したことに比例して思うように結果や成果が出ず、心理的にも苦しい状況を指しますが、何事においても、真剣に取り組めば取り組むほど「スランプ」はついて回ります。むしろ、学生の皆さんにとっての「スランプ」は、真面目に取り組んでいることの証拠ですから、まずは、頑張っている自分をねぎらってあげてください。

そもそも、スランプは、なぜ起きるのでしょう。それは、学力(成績)の伸び方と関係があります。学力は、努力すればするほど、右肩上がりで伸びていくものではなく、階段状に上がっていくものだからです。つまり、勉強すれば、成績は上がりますが、それも、一旦ある程度のところで止まります。そして、しばらく、横ばいの状態が続きます。しかし、また、成績は上がります。しかし、また、しばらくすると、止まり、横ばい状態になるということを繰り返しながら、学力はついていくものなのです。その横ばい状態が長い期間が、いわゆる「スランプ」と呼ばれるものです。

「スランプ」というと、スポーツの世界でも、よく取り上げられるテーマの一つです。たとえ一流のスポーツ選手であっても、ずっと好調を維持できるということはなく、時に結果を出せない低迷期があるものです。つまり、何事に対しても、誰にでも、スランプというものがあるということです。

大切なことは、スランプを避ける努力をするということではなく、スランプ時に、勉強や自分自身とどう向き合い、どう乗り越えていくかということです。

人は、思うように結果や成果が出ないと、焦りや不安を覚え、自暴自棄になりがちです。そして、気持ちの煮詰まりを解消するかのように、新しいことを始めようとします。しかし、ちょっと待ってください。一般的には、そういう時こそ原点に立ち返ることが大切だと言われています。

一流のプロ野球選手でも、打率が下がり思うように打てなくなると、少年野球をしていた頃のように無心にひたすらバットを振ると聞きます。そうです、一流のプロでさえ、原点に立ち返り、徹底的に素振りの練習をするのです。

学生の皆さんは、思うように成績が上がらなくなると、新しいテキストに買い換えたり、時に、難しめの問題を解こうと躍起になっている光景を見かけますが、まずは、スランプ時の鉄則として、基礎・標準レベルに戻ってください。これまでやってきたことを徹底的に復習し、問題を解き直してみてください。その過程を通じても改善が見られないということであれば、その時に初めて、方針転換を図ることや、更なる工夫を検討してみてください。しかし、始めにすることは、まずは「原点に戻る」ということを忘れないでいてください。

スランプの克服の仕方は、一概にはアドバスできませんが、決して腐らず、歩みを止めないということが大切ではないかと思います。勿論、意図的に、そのことから離れ一時的に様子を見るという選択肢はありだと思いますが、決してあきらめずにやり続けるということが一番のカギではないかと思います。

スランプ期は、先が見えず非常につらいとは思いますが、そういった苦しい時にこそ勉強や自分自身とどう向き合い、どう乗り越えていけばいいのかを考え実践していくことも、一つの受験勉強になるのではないでしょうか。

皆さんの健闘を大いに期待しています。

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