第9回 前置詞「for」その②

前回の授業では、forは、【方向】と説明しました。この【方向】という意味が根底にあることを押さえた上で、今回は一息に、受験レベルまで飛びます。

今回は、【限定】用法です。
例えば、今東京にいて、これから、最短のルートを通って、沖縄に行くとします。「最短で」ということであれば、必然的に、南に進路(方向)を取ることになります。ここでは、南以外は考えられません。つまり、南【しか】ないのです。ある方向が示されているということは、今回のように、【限定】の意味が伴うことがあるのです。

入試でよく見られる英文です。

He looks young for his age.

「彼は年齢の方向に???若く見える」
このforは、【方向】では、ピンときませんが、【限定】ととらえるとすっきりします。「彼は彼の年齢に限定する」と、例えば、彼の年齢が30歳だとすれば、「30歳に限定すると若く見える」となり、ここでは、「彼は年齢の割には若く見える」という訳になります。forには、「~の割には、~にしては」という【限定】の意味があります。

では、次の文はどうでしょう。

The weather was cold for September.

もう分かりますよね。「天気は9月の割には寒かった」

ちなみに、皆さんにとって、なじみ深い「~の間」という訳し方も、この【限定】用法で理解できます。

I want to rent a car for two days.

私は2日間車を借りたい。」これを【限定】用法で訳すと、「2日間(という期間の長さ)に限定して借りたい」となります。

2回に渡って、forのイメージを説明しましたが、いかがでしたでしょうか。
日本語の意味(対訳)を覚えて通用するのは、高校入試までです。
前置詞のイメージをしっかりとつかんでおけば応用が効きます。

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